京セラ・稲盛和夫先生、SBIホールディングス・北尾吉孝先生、イエローハット・鍵山秀三郎先生、京都大学第16代総長・平澤興先生など・・・日本国中津々浦々、政経界の大物政治家や著名経営者から無名の経営者まで、これは本物の人物だというような方たちの根底には、安岡教学が横たわってることが実に多い。
安岡正篤先生の教学は、世間一般には「安岡教学」と呼ばれている。空前絶後の碩学と呼ばれ、戦後歴代総理大臣の影の指南番として日本の戦後復興の根底を支えてきた大立役者。
平成という元号の考案者としても知られている。まさに現代日本人すべては先生の考案した平成という時代に暮らしている(2016年12月末時点)。
安岡先生の教えは、昔、平凡な会社勤めの人間だった私にも実にわかりやすかった。そして圧倒的に奥深くて感動の連続だった。私は東洋哲学〜西洋哲学〜インド・ヨガ哲学〜医学〜宇宙〜宗教学まで、あらゆる分野の佳書と呼ばれるものを数十年かけて読み込み学んできた。
だからこそ断言できるが、古今東西、これほど世界のあらゆる分野の数千年間の歴史哲学思想の初歩から究極な事柄までを詳細に、誰にでもわかりやすく縦横無尽自由自在に楽しく説明してくれる人はいない。頭だけでウンウン唸って、頭だけで理解して分かったつもりになってるような浅くて軽薄なものではなく、激しく熱い情熱を持ち続け、凄まじい勉学と実践の繰り返しをしてきた果てに、先生は何か深い真理を、頭にではなく身体の奥で深く体得してきたんだなということを誰しもが自然と感じとる。だからこそ、その圧倒的な深い真実の話と先生の人物そのものの魅力に、多くの本物志向の人たちが惹きこまれる・・・。
先生は、ヨガの世界のことも究極に深い部分まで完全に理解、体得して知り尽くしている。それが分かった時、私は心底驚くと同時に、先生の教学のおかげでヨガの世界に入ったんだということをハッキリ自覚した。このことが理解体得できるまでには先生の佳書を読み始めてから20年を要した。
これには先生のすべての佳書を読み込むことはもちろんのこと、先生が学んできた先人たちの佳書をもしっかり読み込み、学んだ叡智を日常生活上で実践体得し、かつ、ヨガ(もしくは合気道・空手・柔道など心身を完全調和させ、そこに全身の完全バランスをとるような動きが必ず伴う(座って考えてばかりでない)運動)を年数をかけて一定の深い領域まで行い、心身を完全統一し、身体が本来持つ潜在力を相当なレベルまで引き出せることができていないと(先生は真向法の達人で、身体の持つ潜在力を高次元で引き出し、心身の完全統一を図ることができていた)、この点は深く理解体得できない。
私は先生の影響で東洋哲学を深く学ぶようになり、そしてヨガに出会い、導かれるがままに、すべてを捨ててヨガの世界に飛び込んだ。ヨガに出会って夢中になってた37歳後半当時、まさか先生がヨガの世界も深く知り尽くしているとは夢にも思ってなかった・・・。
ヨガに出会い、人生が大転換して19年、徹底的にヨガの世界を学んできた挙句に、先生の偉大さを今改めて感じている・・・。
安岡正篤先生に深謝、合掌。